お久しぶりです、オンライン担当の細田です。
オンライン会の企画として「謎解きTRPG」を創作しました!
創作したのですが…難易度が高く、編集NGが出ました(悔ㇱ)。
供養のために、ここに公開させていただきます。
いいなと思っていただけたら、著作権など気にせずお気軽に使ってください!
【設定】
舞台:現代(クローズド、脱出系)
推奨人数:2人(ゲームマスター:KP含む、3人以上でもストーリーを改変するとプレイ可能です)
プレイ時間:1時間ぐらい
プレイに関して:プレイヤーは「自分自身」でも支障ありません
※ダイスロール、戦闘はありません
※謎解きにそれなりの知識が必要です。難しければ、インターネット検索OK
【導入】
真夜中の暗い駅のホーム、あなたは一人で電車を待っています。日中は人がごった返しているホームですが、今は誰もいません(プレイヤー複数人の場合は、「自分と同じく疲れた顔が〇人、別の乗車口で待っています」)。ゴトゴトと電車が近づいてきました。スマホを見ると23時を過ぎており、帰るころには日付を回るだろうと考えると更に疲れが自分にのしかかってきます。
シルバーグレイの車体が乗車口と少しずれて停車する。しっかりしてくれよとため息が出る。今の自分なら今日の先輩の気持ちが分かる気がする。あんなに怒らんでもいいのにとぼやきながら、1歩余分に歩いて、電車の中に入る。…電車の中に入ったはずなのだが、目の前には見たこともない真っ白な部屋と扉があった。TRPG「帰る場所」。
【探索】
・最初の部屋
照明のある真っ白な部屋で6個の扉が並んでいる(扉はただの木の扉)
6つの扉には右から「い」、「と」、「へ」、「に」、「は」、「ほ」の文字が刻まれている
プレイヤーの持ち物は変わりません
※もし複数人でプレイする場合は、電車に乗ろうとしたら全員この場所に転移したことにする
それぞれ違う場所から転移したとしてもOK
・「い」の部屋
壁紙がうっすら黄色い部屋
温泉のようなにおいがする、入って正面の壁に燃える石の絵がある
・「と」の部屋
鈍い銀色の壁紙の部屋、紫色のモヤがかかっている
部屋の真ん中の机の上に芋が置いてあり、隅にスミレが咲いている
⇒芋:見た目はジャガイモだが中身は不自然に紫色である(机はただの机)
⇒スミレ:花壇などはなく、床から生えている。いたって普通の花のスミレ。
スミレのあたりををよく調べると「iodes」と書いてある札を見つける
・「へ」の部屋
黒っぽい壁紙の部屋で、小さく揺れている
85の名札を付けた男性が寝ている(声をかければ起きる)
⇒「メレオロジー」と名乗る男がいる
「ここに人が来るなんて久しいな。ま、何日経っているかなんて分かりもしないが」
「君は君という存在がいると思うかい?ある社会に属している時、あるルールに従って歯車として動くとき、僕たちに何か違うはあると思うかい?君は自分の体の中の”この炭素”と”隣のあの炭素”を区別するだろうか?」
「この部屋は自分にとって必要なものを反映していると推測する。俺はこれまでの世界に疲れたんだ。疲れもしないし、腹も空かないし、煩わしい某もいない、私は自省にだけ耽ることができる。君も疲れているんだったら自分に合った部屋に居座るといいよ」
※大学のエレベーターに乗ろうとしたときにこの部屋に来たそうで、他の部屋も見たことがあるが記憶がない。タッチパネル的なものも見たような気がするが、興味が無かった。
※彼は素性を明かさず、「へ」の部屋から出ようとしない(頑張れば引きずり出せる)
※彼の考え方は「メレオロジー的ニヒリズム」に近いもの、自由に会話してよい
・「に」の部屋
銀白色の壁紙の薄暗い部屋
ぼんやりと蛍のように光る写真が机の上に置いてある(机はただの机)
⇒写真:幸福そうな夫妻の写真、裏を見ると「curie」と書いてある
・「は」の部屋
レモン色の壁紙の部屋
中央の机の上に黄色いケーキが置いてある(机はただの机、ケーキはスポンジケーキ的な)、少し高い位置に白い天体の絵がある
⇒ケーキの中に「in the ice of Uranus」と書かれた紙が見つかる
〇「ろ」の小部屋(部屋に小さく「ろ」と書いてある)
白い天体を押すと小さな部屋があり、壁紙は青白く人が入ることはできないほど小さい
「89」と書かれた紙片があり、手を伸ばすと取り出すことができる
・「ほ」の扉
扉が開かない。タッチパネルになっている箇所があり、文字を書き込むことができる
【お助け】
すべての部屋を探索した後にKPはプレイヤーの旧友「はるか」として電話を掛ける
はるか「久しぶり!休団中にごめん。劇団さくらまちの公演があるから、観に来ない?」
※はるかは下の解答を見た上で、ヒントを与えたり、プレイヤーの代わりに検索してもよい
※はるかは頑張っているプレイヤーのことをとても気にしている良い人
⇒キーワードである劇団名の「さくらまち」にしていますが、プレイヤー・はるかの故郷とすると分かりやすいかもしれません
【エンディング】
「ほ」の扉のタッチパネルに「M」と書くことで扉が開く
「扉の先は薄暗く、遠くの方からゴトンゴトンと電車が進む音が聞こえる。隣の部屋から壁に寄りかかるメレオロジーがあなたの方を見ている。君の帰る場所は決まったかいとこちらに手を伸ばしながら、彼は聞く。どちらの日常をあなたは選びますか?」
※3人以上でプレイする場合、メインプレイヤー以外は強制送還すると良いかもしれません
・扉の中に入る
ゆっくりと意識が落ち、気が付くとあなたは電車の椅子に座っていた。隣に座る男性に気を遣って持っていた荷物を改めて抱きかかえる。あぁ、帰ってきてしまったんだと実感する。そっと携帯を見ると先輩から「台本のネタになりそうだし、その部屋の話を詳しく聞かせてよ」とメールが来ている。「奢ってくださいよ」と返信すると、「分かった。遅くまでお疲れ」とすぐにレスポンスがある。明後日の予定が決まった。
・メレオロジーの手を取る
メレオロジーの手を取り、扉に向き直るとただの白い壁になっている。「たまに人と話すと色々思い出すな。わしの名前は桜尾、他になんか聞きたいこたぁあるか?」微笑みながら彼はあなたに話しかけた。新しい隣人とあなたの新しい生活が始まる。
→メレオロジーがプレイヤーを突き放し、「まだお前若いやろ。いつでも待っとるけぇ疲れたらでええよ」というエンドでも良い
【解答】
各部屋の情報から元素をひとつずつ推測できる
い S 16 硫黄(元素の色・臭い、燃える石は語源)
と I 53 ヨウ素(ヨウ素でんぷん反応で紫色を示す、語源が「すみれ色(iodes)」)
へ At 85 アスタチン(不安定な元素である、元素番号85)
に Ra 88 ラジウム(キュリー夫人が発見、暗所で光る特性)
は U 92 ウラン(別名「イエローケーキ」、天王星「ウラノス」と同語源)
⇒ろ Ac 89 アクチニウム(元素番号89)
ほ 開かない
⇒S Ac U Ra 〇 At I(元素を扉のいろは順に並べ、「さくらまち」をつくる)
【追記】
謎解きに無理やりストーリーをくっ付けただけなので、深い内容は無いですorz
色々考察をしていただいたり、「使ったよ」、「オモシロくない!」などの感想がありましたら、ぜひコメントしてください!