自身の高校時代を振り返ってみると、所属していた放送部でたくさん学ばせていただきました。
顧問の先生の丁寧な指導()のおかげで県大会の決勝まで進んだ自分が、これは知っていて良かった!と思った知識をご紹介したいと思います。
特殊な発声
①無声化
無声子音(K、S、T、H、P、Sh、Ts、F)と「。」や「、」に挟まれた母音の「I」と「U」が、無声化の対象となる。無声化が続く場合は、原則として奇数番目の音節を無声化する。
※発音した時に喉が震える音が「有声化状態」、震えない音が「無声化状態」
「サザエさん」のいくらちゃんの物まねをして「ですぅ」といった時の「す」は無声化しておらず、「薬KUSURI」の「す」や語尾の「です」は無声化になっていることが多いです。
②鼻濁音(びだくおん)
が行の発音が「小さなん」を伴って発音される。「か゚」と表記される。
無声化よりも法則が難しく(助詞の「が」行の音や単語中の「が」行の音)、西日本の方言には存在しないので、広島県人の細田には難しかったです。
【文章の読み方】
・「学校読み」と呼ばれる「文章を短く音節ごとに区切って読む」、「語尾を上げて読む」方法は避ける
※「私はネ、細田君とネ、学校までネ、歩いていきました」と「ネ」を付けて区切れるのが音節
・日本語の基本は、はじめの単語を高く発声し、段々と低くする
(例)
①「りんごとみかん」:「りんご」と「みかん」は並列の関係にあるので、2つの単語の音の高さを変えない。
②「かっこいい男の子」:「かっこいい」は「男の子」を説明しているから、「かっこいい」より「男の子」はより低く読む
③「大きなのっぽの古時計」:「大きな」「のっぽの」「古時計」と分け、段々と低くする。
④「小さいりんごと大きなみかん」:①と②の合わせ技。「小さい」と「大きな」は同じ高さで「りんご」と「みかん」はやや低く読む
※同じ文章の中で、重要な語や並列の並列の関係にある語を読むとき、高く読むことを「立て直す」と表現する
・強調(プロミネンス)をするときは、声の大きさ・高さ・速さ・間を活用する
・基本的に助詞は高くしない。語尾を伸ばさない。
【大事なこと】
放送部で行うアナウンスや朗読では声の情報が100%なので、上記のような基礎がすごく重要で何回も反復練習した思い出があります。
しかし日常生活や演劇では、基礎を無視しても表現の幅を広げる必要があります(もちろんアナウンスや朗読でも型破りが求められることがあります)。
つまり美しい日本語のルールを知っておくのと同時に、感情やニュアンスをより豊かに伝えるために”わざと”アクセントを崩したり、学校読みをしたり、がなったりできると更に表現力豊かな人になれるということです。
「かたなし」になってしまうと残念なので、しっかり「型破り」になれるよう型をまなんでいきましょう!