最近、廿日市の市民図書館に通っている細田です。
『THE SECRETS OF CODES』Paul Lundeの日本語訳を読んで、コード(伝達手段、規則を持つもの)について知りました。
この本には灯台やタロットカードなど興味深い内容が盛り沢山ですが、今回は自分の持っていた芸術の知識と結び付けられて嬉しかった「アトリビュート」について紹介します。
コードとは?
「それ自体から何かを読み取れるもの」はコードと呼ばれ、文字(特に軍用の暗号サイファーがとり挙げられている)、マーク・紋章、物理的環境の表徴(雲の形、地形など)がコードである。
物理的環境の表徴のひとつに「動物の足跡」があります。中国のカルチュアㇽ・ヒーローである蒼頡は「動物の足跡」を発展させて、文字のコードである「漢字」を発明したと言われています。
意味の分からない「そうはならんやろ!」って漢字は蒼頡が後年ネタ切れで「漢字」の発明をサボっていたというエピソードが個人的に好きです(出典不明)。
アトリビュートの意味
attribute(名):①属性、特質、②(人・地位などを象徴する)持ち物
〈例文〉A crown is the attribute of a king.
※IT用語としても「付加的な情報」という意味で使われる
コードとしては、人という情報を伝達する「持ち物」のアトリビュートが紹介されている。多くは宗教的図像に多く使用され、それぞれの聖人・神様を表すアトリビュートが存在する。
例えば「(天の国の)鍵」を持つ使徒ペテロ、クリスマスプレゼントの由来になった「金袋」を持つ聖ニコラウスが挙げられる。ギリシア神話ではゼウスに雷光、ポセイドンに三叉のほこなどがある。
【蛇足】
聖人や神のアトリビュートと意味が違うが、『夜警』の少女のアトリビュートを紹介する。
『夜警』の絵の中で、絵の主人公である隊長・副隊長と同じように照らされている謎の少女が絵の中央左側に描かれる。
少女の持ち物:ニワトリ
→「夜警」の「火縄銃組合」を象徴する擬人像(鶏の爪が火縄銃の火挟みに似ている)
(参考)レンブラント 「夜警」不気味な少女の正体を追え!【山田五郎が解説】 – YouTube「山田五郎 オトナの教養講座」