【核廃棄物施設の現状】
・核廃棄物の危険性
核廃棄物(放射能)→放射線を放出→人間の細胞のDNAを破壊する
⇒生物が一定以上の放射線に晒されるととても危険
⇒現在の技術力では放射能を失わせる技術はない
放射線が人体に触れないようにすごく長い時間、隔離することしかできない
※放射能が自然に消滅するまで100万年かかる
⇒もしも今の文明が崩壊し、放射能の危険性についての知識が失われたら…
【サンディア国立研究所の報告】
伝えるべき9つのメッセージ(抜粋)
③ここは名誉ある場所でも、記念の碑でもない。価値あるものはここにはない。
④ここにある物は私達にとって危険で不快なものである。
⑨この場所を掘り返すと危険は解き放たれ、この場所に近づけなくなる。
(出典)SANDIA REPORT (Nov.1993) Expert Judgment on Markers to Deter Inadvertent Human Intrusion into the Waste Isolation Pilot Plant P.138-139
【警告の仕方】
⇒100万年情報を伝達するには、頑丈な建物であるべきだが、技術が無くても情報にアクセスしやすくすべき
※情報保護と情報へのアクセス性はトレードオフの関係
アメリカ核廃棄物隔離試験施設(WIPP)などの核廃棄物に、何百年先も人間を近づけないようにするには?
①エミル・コワルスキー(物理学者)の提言
高い技術力でしか開くことのできない建物を建てる
⇒貴重な宝物があると思われて積極的に壊される
100万年高いセキュリティーを維持できる建物を作れない
②トーマス・セボク(言語学者)の提言
アトミック神教の設立→原子力の脅威を神話。伝説とする
政治力や情報統制によって内容が歪まされる可能性
③スタニスワフ・レム(SF作家、未来学者)の提言
・情報を流し続ける人工衛星→耐用年数や解読のための技術力の問題
・DNAに情報が書き込まれた「アトミックフラワー」の開発→解読のための…
④フランソワ・バスディード(作家)とパオロ・ファブリ(記号論者)の提言
放射性物質に近づくと光るネコ「レイ・キャット」を世界中に繁殖させる
→ネコが光る場所には近づいてはいけない!という考えを広める
⑤ヴィルモス・フォイト(物理学者)の提言
標識を設置し、言語が入れ替わったら、古い標識を残したまま新しい標識を設置する
【その他の保存すべき施設】
・スヴァールバル世界種子貯蔵庫
ノルウェーに建てられた「現代版ノアの方舟」と称される施設
正式名称は「あらゆる危機に耐えうるように設計された終末の日に備える北極種子貯蔵庫」
ベント・スコウマンが提唱し、2008年にビル・ゲイツ主導で地球上の種子を冷凍保存する
⇒地球温暖化の進行ペースが速いため、
水没の危機や冷却に適した温度の変化が起きている
(参考)