【科学】電気抵抗と電子ばかり

ド文系の細田です。嫌いな計算は条件付き確率の計算です。

最近は自分の苦手な分野を学んで、自分をいじめることを趣味としています。

今回は「身近な技術」系の情報を漁っていた時に、電気の話が面白かったので、ご紹介いたします。

【電気抵抗って何?】

物質中の電流の流れにくさの度合いを表す量。物体の2点間に電位差Vで電流Iが流れるとき、V/Iを電気抵抗または抵抗という。」(百科事典マイペディア)

※ドイツの物理学者ゲオルグ=シモン・オームが1827年にオームの法則を発見。

電気抵抗や電圧・電流は、中学校理科で学ぶ電気の単元で登場する。

単位はオーム(Ω)である。

1Vの電圧をかけた時、1Aの電流が流れる電気抵抗の値が1Ωである

定義通り、100Ωと5Ωの物体があると100Ωの物体の方が電流が流れにくい。

【電気抵抗は何によって決まる?】

4つの要素で物体の抵抗値は決定される

①物質の種類

物質を構成する原子の詰まり具合によって、電子が通りやすいかどうかが変わる。

原子の密度が高い物質の方が抵抗が大きい。

②物体の温度

物質の温度が高くなると物質中の原子の振動(動き)が大きくなり、電子の動きを邪魔するため、抵抗が大きくなる。

→低温では、電気抵抗が非常に小さくなり超電導現象がみられる

※超電導に関してはこちらのサイトでより分かりやすく解説されています。
【電気】超電導って何?原理や使い道は? – エネ管.com (energy-kanrishi.com)

③物体の長さ

物体が長いと電子の移動距離が長くなり、抵抗値が大きくなる。

④物体の断面積

同じ物質だと断面積が大きい方が電子が通りやすく、抵抗値が小さくなる。

【電気抵抗の利用】

電子式はかりはどのように重量を計測するでしょうか?

「はかり」には大きく分けて3つの種類があり、様々な技術が利用されています。

①天秤ばかりbalance

例:棒はかり(重りの位置を変えられる)、天秤(女神テミスが持つような)など

てこを利用して、基準となる重りから重量を測定する

②ばねばかり spring balance

ばね式指示はかり(学校にある体重計が例に挙げられる)など

重力とバネの弾性を利用して重量を計測する

③電子式はかり

電磁式

天秤ばかりと大まかな原理は同じだが、重りの代わりに磁力を用いる

天秤の片方に置く重りの代わりに磁石を置き、天秤が釣り合った時の電流量で重量を測る。

・ロードセル式

「歪みセンサー」と呼ばれる、物質の歪みを検知する機械を利用して、重量を計測する。

物質が歪んだり、伸びたりすると断面積が変わり、電気抵抗が変わる。

・音叉センサー式

薬局や望遠鏡の制御など、より正確な計量が必要な時に使われる。

重さが加わると、はかりの中の音叉振動子に力が加わり、振動数が変わる。

振動子の振動を電気に変換し、その変化から重さを計測する。

→ロードセル式はかりの説明にある通り、家によくあるキッチン計りには、電気抵抗とはかりという一見関わり合いのないような要素が組み合わさっています。

『キッチン計りのメカニズム』nimspr(物質・材料研究機構のチャンネル)https://www.youtube.com/watch?v=0ZAdTw2a7AA

関係ないですが、NIMSさんのこの動画も面白いです。
未来の科学者たちへ #16「エネルギー変換」 – YouTube

(参考)

「【中2理科】電気抵抗とは何かをわかりやすく簡単にまとめてみた」Qikeru

https://media.qikeru.me/electric-resistanc/

「電気抵抗」コトバンク

https://kotobank.jp/word/%E9%9B%BB%E6%B0%97%E6%8A%B5%E6%8A%97-102198

「電気抵抗の基本」アピステ テクニカルノート

https://www.apiste.co.jp/contents/technical_note/basic/resistance/about.html

涌井良幸・涌井貞美(2013)『雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2』中経出版

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