【言語学】日本語の乱れと音位転換

日常生活で少しカッコいい言葉を使いたいあなたへ!

今回は「音位転換(メタセシス)」というdopeなワードを細田a.k.a日本語の乱れが紹介ぶっかましていこうと思います。チェケラ。

【日本語の乱れとは?】

細田は、規範的な日本語を使ってないと指摘されることがよくあります。

私が使った訳ではないですが、一般に言われる「正しくない日本語」をご紹介します。

NHKの行った「日本語ゆれ調査」において注目されたのは以下の点である。

①「お」「ご」の乱用(無理な美化語)

例:「お熱」、「お医者」、「お野菜」、「お値段」…

②ら抜き言葉

可能の「られる」の「ら」を付けないこと

例:「見れる(見られる)」、「起きれる(起きられる)」…

NHKメディア研究部「“日本語は乱れている:9割”時代の実相 ~日本語の揺れに関する調査(2013年3月)から②~」

https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2013_10/20131002.pdf

そのほかの日本語の乱れの代表的なものといえば、

造語、若者言葉

例:「それな(そうだな)」、「り(了解)」、「おけまる(OK)」…

誤用や読み間違え

例:「煮詰まる(討議・検討が十分になされて、結論が出る段階に近づく)」、「雰囲気(ふいんき、と読まない)」…

特に細田は言葉を商売道具にしている方の中で学生生活をしてきたので、「ふんいき」って言うとよく煽られていた記憶があります。許さん。

今回は「読み間違え」に焦点を絞って、お話したいと思います。

【言語のドリフト】

言語学者サピアはドリフトという考えを提唱しました。

サピアによると「言語は無意識に変化する」ので、日本語の乱れは正常な言語の変化かもしれません。

※ドリフトの例としてよく挙げられるのは、英語の大母音推移です。

【5分でわかる英語史入門②】大母音推移――音とスペルが決別するとき

ドリフトの一種で「音位転換(メタセシス)」は複数の言語において確認されており、今回のテーマの「読み間違え」にとても強く関係しています。

【音位転換とは】単語の内部で音素が入れ替わる現象で、音位転倒とも言います。

「音位転換」の例

・新しい:アラタシ  → アタラシイ(古語で「あたらし」を習う)

・山茶花:サンザカ  → サザンカ

・舌鼓 :シタツヅミ → シタヅツミ(現在は「ヅツミ」でも変換される)

・秋葉原:アキバハラ → アキハバラ

さきほど日本語の乱れで指摘した「ふいんき(ふんいき)」も「音位転換」と考えられる。

※「音位転換」を子音の交換だとする考えも存在するが、今回の記事ではより広い意味で「音位転換」の語を使用する

「音位転換」の原因のひとつは調音上の要請(音の並びをより読みやすく並べ替えるため)である

→多くの人に「雰囲気」の「音位転換」が起きているということは、多くの人にとって読みにくい音の並びということですね。マチガエテモシカタナイネ。

【まとめ:言語の本質は?】

言語の本質が「相手に思いを伝えること」であるのであれば、正確に発音しやすい読み方が正しく、「言語は無意識にドリフトして、どんどん改良されていくからおけまる!」という進歩主義の立場に立っても良いのではないか。

しかし、急速なドリフトには問題もある。

・「理解できない一部の人(若者言葉に対比させるなら日本語にうるさいモノ申すマン)」が出てきてしまう

・その言葉遣いに「礼を欠く表現」というマイナスのイメージがついてしまい、聞き手に悪いイメージを持たれてしまう

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