おののこまち、おののいもこ、おのののか…など、「のの」って続くと可愛らしい感じがします。
私もミドルネームあたりに「のの」って入れて、そろそろキュートな感じを演出していきましょうかね。
「細田が、これ以上可愛くなったら困っちゃうよ!」、「全宇宙が大注目だよ!」という声が聞こえてきましたので、閑話休題で、私の次に可愛いと言っても過言ではない小野小町について紹介していきます。
六歌仙と小野小町
平安時代前期の女流歌人で、六歌仙・三十六歌仙に選ばれている。
小野氏の出であるとされるが、生没年や出自はよく分かっていない。
『古今集』の贈答歌から小野貞樹や阿部清行、同じく六歌仙の文屋康秀らと交流があったと考えられ、9世紀の中頃に活躍したと推定できる。
c.f.六歌仙
『古今和歌集』の序文で「近き世にその名聞こえたる人」として批評された六人。
①僧正遍照(そうじょうへんじょう)
出家する前の名前(俗名)を良岑宗貞といい、深草少将と同一視されることもあります。
一二 天津風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとどめむ
②在原業平(ありわらのなりひら)
『伊勢物語』の主人公にもなったプレイボーイ(『在五が物語』とも呼ばれ、在五とは在原氏の五男、業平のことである)
一七 千早ぶる 神代もきかず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは
③文屋康秀(ふんやのやすひで)または文琳
二二 吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ
④喜撰法師(きせんほうし)宇治の高級茶「上喜撰」の名は彼が由来
八 わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり
⑤小野小町(おののこまち)今回のブログの主人公!
九 花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに
⑥大伴黒主(おおとものくろぬし)
陰陽師であったなどの伝説があり、謡曲や能に悪役として登場することもある
「小倉百人一首」にはとりあげられなかった
あふみのや 鏡の山を たてたれば かねてぞ見ゆる 君が千歳は(醍醐天皇に献上した風俗歌)
『小野小町』コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E5%B0%8F%E9%87%8E%E5%B0%8F%E7%94%BA-40934
『ちょっと差が付く“百人一首講座”』小倉山荘HP
https://ogurasansou.jp.net/columns_category/hyakunin/
小野小町と百夜通い伝説
世界三大美女といえば、
エジプトのクレオパトラ:ローマの名将カエサルにもハニートラップを仕掛けた
中国の楊貴妃:唐の玄宗に溺愛され、長く中国を支配した唐を傾ける遠因となる
そして日本の小野小町です。
小野小町に恋焦がれ、最後には命を落としてしまった男性の伝説が「百夜通い」です。
そのあらすじをご紹介します。
~あらすじ~
幾多の男性の心を奪った小野小町は、自身のもとに届く恋文を煩わしく思っていた。
彼女は、その中の一人深草少将に「百夜、私のところに訪ねてくれたら、お心に従いましょう」と答える。
秋の虫が鳴く月夜が第一夜、少将は月の出ない闇夜も雨の降りしきる夜も小町のもとに通い詰めた。「牛車で来られては目立ちます」と小町から新しく条件を出されても、蓑を着け、竹の杖をもって歩いた。現代でいうと5㎞の距離を毎日休むことなく、小町のもとに通い続けた。
一夜目から三か月。少将は大雪に見舞われ、寒さと疲労で力尽き、百夜目に彼は凍死してしまった。
現在、小野小町の住居だったと言われている随心院には大きな榧(かや)の木が生えている。
この榧の木は、少将が自分が確かに小町のところに来た証拠として持ってきていた榧の実の、小町に受け取ってもらえなかった百個目の実が成長したものであるという伝説が残っている。
『小野小町と深草少将の百夜通いの地をゆく』M KYOTO by Leaf
https://www.leafkyoto.net/makai/2017/09/%E7%99%BE%E5%A4%9C%E9%80%9A%E3%81%84/
小野小町と九相図
仏教の思想において、無常が世界の真理のひとつと言われています。
確かに考えてみると、形あるものはいずれ壊れ、美しいものもすべて朽ち果てていくのは無常なのかもしれません。
そして仏教では、無常を理解しないゆえに人間は四苦八苦で悩むのだと説明されます。
c.f.四苦八苦
①~④生老病死
⑤愛別離苦:愛する人と別れる苦しみ
⑥怨憎会苦:嫌な人に会う苦しみ
⑦求不得苦:ほしいものが得られない苦しみ
⑧五蘊盛苦:人の心と体から生まれる苦しみ
今回紹介する「九相図」は、必ず朽ち果てる現世的な価値のひとつである「女性の美しさ」から無常を理解することを目的としたイラストです。
「九相図」では、美しい女性が死んで、その死体が腐敗し、埋葬される様子を9ステップで図示しており、美の代表である小野小町がしばしば描かれます。
『学芸員コラム 第129回:あの世とこの世-九相を見る-』兵庫県立歴史博物館
風葬(亡くなった人を野ざらしにする過程がある)される様子が描かれているので、閲覧注意です。